あまたさがり

【歌詞】

1
あまた下がりぬ とんてぃぶり ハレ~
家んくし下がりぬう 長なびら~

2
うもれうもれ 年寄人んきゃ ハレ~
煮ちゅて うぇしろ 年寄人んきゃ~

3
今日ぬ誇らしゃや ハレ
何時ゆるも勝れヨ ハレ
何時む今日ぬぐとぅに ハレ
あらちマタ 給れヨ

4
今日ぬよかろ日に ハレ
吾が祝てぃうかばヨ ハレ
月ぬ経つ経ちに ハレ
御祝(うゆえ)マタばかりヨ

5
あっから とぅでぃきゅん ゆむんどぅりくゎ
しぃてぃつぃぬ しゃ なんてぃ
くゎば なちぃよ
だきゅんちゅん うらんば
しぃかしゅんちゅむぅ うらんば

6
わきゃや やくむぃ
たんどぅてぃヨー
ちゅゆる たんでぃ だかそ
たゆる たんでぃ だかそ
みゆる たんでぃ だかそ

【意味】

※1 天棚に下げたカボチャ 家の裏(後ろ)に下げたヘチマ
※2 いらっしゃいお年寄りの方々 煮てご馳走しますよ。
※3
※4
※5 あちらの方から 飛んでくる すずめ 蘇鉄(そてつ)の 下 で 子供を 生んで 抱いてくれる人は いないし あやしてくれる人も いないし
※6 わたしのお兄さんに 頼んだのですよ 一夜 頼んで 抱いてもらおう ニ夜 頼んで 抱いてもらおう 三夜 頼んで 抱いてもらおう




みち節

【歌詞】
1
夜中目(み)ぬ覚めて 寝ぶららぬ時や
御火(うまち)取り寄せて 吹ちゅる煙草(たばく)

2
煙草(たばく)てぃん草や 苦草(にぎゃくさ)どやしが
うれ吹きゅる無蔵や 勝て愛(かな)しや

3
深谷(ふかさく)ぬ竹(がら)や 節並らで立ちゅうり
五、六人ぬ兄弟(きょうでー)ぐゎ 立ちさるた

4
芭蕉(ちんご)水(みじ)溜(たみ)て 家戸(やど)ばしり濡らち
加那が参(も)ゆん夜(ゆ)や 家戸(やど)ぬ易(や)しく

【意味】
※1 夜中に目がさめて寝つきにくいときは、御火を取り寄せて煙草をふかし、考え事をする。
※2 煙草という草はにがい草なんだが、これを吸う、んぞ(愛妻、愛人、彼女)はとても立派に見える。
※3 深い谷の竹は節が並んできれいに立っている。五、六人の兄弟も立派に立っていきたいものだ。
※4 芭蕉を付けた水を溜めて、戸の道に濡らしておくと、加那がしのんで来る夜は音をたてないで開けやすいのだろう。

 

 




どんどん節

【歌詞】

1
ドンドン節 大和からはやてよ~ やがて徳之島 うち流行るんど
ハラドンドンサマイトサンセー

2
今日や種浸けて 餅もれがけたしが いきゃ あたらさあ てぃんまあ 一つたぼれ

3
今年(くとし)世(ゆ)ぬ変(か)わて 二月雪ふらち やにぬいにがなし 雪ぬまぐみ

4
六 十一にごて 七十三にごて 八十八にごて 九十九までも

5
へらせらせへらせ ななへくぐゎもへらせ ふみちばたな者や へらせ

6
た ぼれ くまなんもゆんちゅんきゃ 口切れてさらめ おりなしゃる いんじゅめ ふくでさらめ

7
池ナン 水たむてぃ 溝下り(にんじゅくだ) 流(はら)ちヨ 来年(やにぬ) 稲がナシィ あぶし まくら

8
秋津海(アキチュウウニ)ぬ 荒れてぃ 魚チョンマ トウらりぇらんで 三味線 ひちウトてぃ 踊てぃうぇせら

9
目手久(メテグ) 前(めぇ)ー田ブグなん 牛 馬牛(マウシ) つぃなぐなョ 中元巡査さまが 牛 耳(ミン) 切りゅんど

10
門ぐちぬ 唄や 無礼(ブレ)ながらヤーシガヨ ムヌ知らぬきや 許り たぼれ

11
餅欲(フ)シヤマあらん 酒欲シヤマ あらじヨ 昔 親 フジぬ 真似どぅ シェたる

12
此(クマ)ぬフッシュハンシャレ 果報(カフ)な人どうヤシガヨ 米倉(クムィグラ)やクシヤティ 生(ウメ) 子(グワ) 前(メ) だき

13
海ぬ 魚(イユ)グワだまし 穴グワ深めてぃ 住みゆりヨ きやま 男(インガ)ぬクワぬし 娘(メトン)きや トメラ

14
花徳の為清主(タメキヨシュ)が 水車立てぃてぃヨ 水ぬ とうどうかなんど チンチン ー カマ

15
二間三尺キュラ殿ち(トノチ) ムチムレガ イジャト チンキチもらち←(上の唄のメモにあったもの不明)

16
早(フエ)らし 早(フエ)らし 七重(ナナヘ)ぐわむ 早(フエ)らしヨ 大道(ウミチ)バタヤムンぬ 早(フエ)らち たぼれ

17
餅たぼれたぼれ ダグ たぼれ たぼれヨ たぼら ダティからや 手柄 シエらんど

18
此(くま)ぬ ハンシャレたや うまさ餅 おぼらヨ 千国主ぬ 唄や うとてぃ ウエシエら

19
思たん 事かのてぃ 願たん事 かのてぃヨ くりど カリユシぬ しるしあらむぇ

【意味】

ドンドン節は徳之島の稲作の法然祈願の行事の一つ。伊仙町の東部と西部には伝承されているが、中部にはなぜかない。大島本島の特に北部では盛んに行われている。

※8 秋津or亀徳




雨ぐるみ節

【歌詞】
1
西ぬ管鈍なんぢ 雨ぐるみぬかかてぃ ヨーハレー かかてぃ

かかてぃ ヨーハレー かかてぃ
かかてぃ ヨーハレー かかてぃ

雨ぐるみちあーりょんにゃ わん加那し 涙(むぃなだ)ど ヨーハレー 涙ど
わん加那し 涙(むぃなだ)ど ヨーハレー 涙ど

2
伊津部立神(たちがみ)に 綾手拭(あやてのぐ)ぬ さがてぃ
うさげればよう 大熊(でぇくま) ひきばぁ 伊津部

3↓あんちゃな節でよく使用される歌詞
大和浜下り口なんや 餅米御飯ぬ あんちゃんな ヨウハレ あんちゃんな
うりが加て物(かてむん)な きのこに きくらげ さい手長(たなが) ヨウハレ さい手長

4
石原(湯湾の場合あり)かじゅまるなんや 鞍掛け馬ぐゎぬ 立ちゅんち
うりが乗ろう乗ろうしゅん人(ちゅう)や 銭金(じぃんかね)持たんば乗ららんど

5
伊津部(いてぃブゥ)浜崎(はまさき)なんて 金(きん)ぬぎふあくゎば 落(うとぅ)ち
うれば見ちゃらば教れ とぅむぃたらばや くれれ

6
すたるなごびりゃなんて 金ぬ指輪落とち
うれば見(みぃ)ちゃらば教(ゆすぃ)すれ とぅむぃたらば くれれ

【意味】
※1 西方村の管鈍(現在の瀬戸内町の管鈍)の空に雨雲が黒くたれさがってきた。
あれは雨雲ではなく、私の愛人の涙ですよ。
※3 ※大和の浜の下り口に、餅米の御飯があり、それのおかずはキノコ、きくらげ、さい(沼えび)、手長エビだ。
※4 ※湯湾のカジュマルの木の所に、鞍をかけた馬が立っている。それに乗ろうとしてもお金が無ければ乗れない(ここでの馬は遊女の例えとも言われる)
※5 ぎふあくゎ⇒髪飾り とぅむぃたらばくれれ⇒拾ったならばください
※6 すたるなごびりゃ⇒畑
【解説】

地域によっていろいろな呼び方があり、テンポの違いでも遅いものを雨ぐるみと言ったりする。
早いものをあんちゃんな節と言ったりする。
北大島では「西ぬ管鈍節」、名瀬の古い言い方では「伊津部立神節」、大和村今里あたりでは「今里立神節」
喜界島では「伊実(ざね)久芭蕉山節」、徳之島では「雨気岳」など。

 




野茶坊節

【歌詞】

1
(上の句)
ハレーイ 野茶坊ちば 野茶坊
ハレーイ シマぬ
(スラヨーイサヨイヨイ)
シマぬ ねーぬ 野茶坊 ハレーイ シマぬ
(スラヨイサノヨイヨイ)
シマぬ ねーぬ 野茶坊 ヨウヤレーイ
(シマぬ ねーぬ 野茶坊 ヨウヤレーイ)

(下の句)
ハレーイ 夜や 里 うりてぃ
ハレーイ 昼や
(スラヨーイサ ヨイヨイ)
昼や 山 育ち ハレーイ 昼や
(スラヨイサノヨイヨイ)
昼や 山 育ち ヨウヤレーイ

2
(上の句)
ハレーイ 野茶坊ちば 野茶坊
ハレーイ むーぞ ぃー なぁ
むぞな 生(ま)ーれぃやぃ 野茶坊
ハレーイ むーぞ ぃー なぁ
むぞな 生(ま)ーれぃやぃ 野茶坊 ヨーヤーレーイ

(下の句)
ハレーイ 野茶坊 きーも ちゃげさ
ハレーイ やーまぃ いーぬ
やー まーぬ すーみきゃよ
ハレーイ やーまぃ いーぬ
やー まーぬ すーみきゃよ ヨーヤーレーイ

3
島や だぬ島も 変わりぬ ぎやねらぬ
水にひかさりて 言葉(くとぅば)変わる

【意味】

※2 野茶坊はなんとかわいそうな生まれでしょう。かわいそうに野茶坊は山の中に住んでいる。

特殊な お囃子(長囃子)

○石原久子さんが上の句の終わりのお囃子で繰り返しではなく、以下の様なお囃子を入れています。「長囃子」というのだそう。

苗代(ねしろ) だっぐゎや 我(わ)が ゆぅしぃろ
牛(うし)ぐゎ いりぃ とって けがしぬ むんしゃらむぃ ヨーヤーレーイ

※苗代の田んぼのやり方を教えましょう。牛できれいにならしてからタネをまこう。

さらに朝崎郁恵さんが下の句の最後に以下のような句を付け加えています。囃子担当の人ではなく、自分で歌っています。

ハレー胴打っちも 止まらぬ 白子馬(しらくじゃま)
遊(あま)り 女子(うなぐ)ぬ くゎぬよー 止めぬ なりゅむい ヨーヤーレーイ

※止まれ!と云っても止まらないやんちゃ馬のように嫁入りにはぐれた娘は無軌道奔放なものである。

長囃子は、唄あしびの時に昔はよく歌われてたとのことで、他にもいくつかあるとのこと。なかなかディープですね。

【収録】
奄美民謡大全集 ⇒2,3

 




豊年節

【歌詞】
1
エンヨーハーレー西ぬ口から
白帆や巻きゃ巻きゃ来ゅうりヨイヨイ
(スラヨイヨイ)
蘇鉄ぬ胴掻き粥や
飯くぶせヨー
ウトミマシュナロヤー
ヤーレー西ぬ口から
白帆や巻きゃ巻きゃ
来ゅうりヨイヨイ
(スラヨイヨイ)
蘇鉄ぬ胴掻き粥や
飯くぶせヨー
ウトミマシュナロヤー
ヤーレー
ヤラセバマタコイコイ

2
エンヨハーレー線香ぬ無んだな
松木ぬ葉ば線香ち
とぼちヨイヨイ
(スラヨイヨイ)
山川観音丸
二番漕ぎ願おナロヤ
ヤーレー線香ぬ無んだな
松木ぬ葉ば線香ち
とぼちヨイヨイ
(スラヨイヨイ)
山川観音丸
二番漕ぎ願おナロヤ
ヤーレー
ヤラセバマタコイコイ

3
イヨーハーレー うけくままん女ちば
あがつしがで美(ちゅら)さる をなごヨイヨイ
スラヨイヨイ
いちゅれば 露(てぃゆ)たゆり
立てれば水(みでぃ) 走(は)ーゆりナロヤ

4
西ぬこみぬ まんがめじょや
胸ぬせきゆん腹(わた)ぬ やみゅんちいふりヨイヨイ
医者様どんぬ 新薬ゆんま
長次郎どんぬ 股(もも)枕ィナロイ

【意味】
※1 (読み方)エンヨ、ハ-レ- に-し-ぬ- くちから
しら-ふぅりゃ- まきゃあ まきゃきゅ-う-り ヨイヨイ
(スラヨイヨイ)
してぃてぃぬぅ どぅがきがいや-
はんくぶせ-よ-
ウトゥミ-マシュナロ-ヤ-
ヤーレー に-し-ぬ- くちから
しら-ふぅりゃ- まきゃあ まきゃきゅ-う-り ヨイヨイ
(スラヨイヨイ)
してぃてぃぬぅ どぅがきがいや-
はんくぶせ-よ-
ウトゥミ-マシュナロ-ヤ-
ヤ-レ-
ヤラ-セ-バ-マタコイコイ

※2 (読み方)エンヨ、ハ-レ- シンコ-ウぬねんだな
まてぃぎぬはば-しん-こうち-とぅ-とぅぼ-ち-よいよい
(スラヨイヨイ)
やま-が-わ かんのんま-るぅ
にばんく-ぎ-
に-が-お-な-ろ-や
ヤ-レ- シンコ-ウぬねんだな
まてぃぎぬはば-しん-こうち-とぅ-とぅぼ-ち-よいよい
(スラヨイヨイ)
やま-が-わ かんのんま-るぅ
にばんく-ぎ-
に-が-お-な-ろ-や
ヤーレー
ヤラ-セ-バ-マタコイコイ

※4 新薬→丸薬の場合あり
股枕→腕枕の場合あり




行きょうれ(行きょおれ)

【歌詞】
1
別れてや 行ぢむよー 忘れてぃや
給(たぼ)んな給(たぼ)んなーヨー ハレー
行きょいうれヨイヨイー

※行きょいうれヨイヨイー

稀々ぬ頼りやー 待たちまた
給れ給れよー
行きょいうれヨイヨイー

2
なごびりゃぬ 峠(てぃじ)に 白鳥ぬ
いちゅり いちゅり ハレ 行きょおうれヨイヨイー

※行きょおうれヨイヨイー

白鳥やあらぬ みよ 亭主が魂
魂 ハレ 行きょおうれヨイヨイー

【意味】
※1 別れて行ってしまっても、どうか忘れないでください。
時々便りをください。
※2 なごの峠に白い鳥がとまっています。
あれは白い鳥ではありません。見てください。
あれは私の亭主の魂です。




糸くり節

【歌詞】

1
心配(しわ)じゃ 心配(しわ)じゃ
糸くり しわじゃ
(スラヨーイ)
糸ぬ切りりば スラヤヌヤー
結ばりゅんめ
トコヤヌスラヤヌ バイドガジュイジュイ

2
心配(しわ)じゃ 心配(しわ)じゃ
糸くり しわじゃ
(スラヨーイ)
糸ぬ切りりば スラヤヌヤー
心配 物思(むぬうめ)ぇじゃ
トコヤヌスラヤヌ バイドガジュイジュイ

3
糸や 切りりば
結びも なゆり ヨーイ
(スラヨーイヨーイ)
縁ぬ切りりば スラヤヌヤー
結ばらぬよ
トコヤヌスラヤヌ バイドガジュイジュイ

4
糸くり 一番な
実定 兄(やくむぃ)
(ソラヨーイ)
二番なりゅん人や スラヤヌヤー
千代姉ぐゎ
トコヤヌスラヤヌ バイドガジュイジュイ

5
糸(いと)や繰(く)らさば 上糸(じょういと)繰(く)らせ
そげんなぶっかまんぬ スラヤーヌヤー
繰(く)り なりゅむぃ

6
心配(しわ)じゃ 物思(むぬむぇ)じゃ 甘蔗(うぎ)刈(き)りや 心配(しわ)じゃ
(囃子)スラーヨーイヨーイ
甘蔗(うぎ)ぬ 高切り スラヤーヌヤー 罪札(ばんちゃ) はきゅりよ
トコヤヌ スラヤーヌ
バイドゥガ ジュイジュイ

7
心配(しわ)じゃ物思(むぬむぇ)じゃ 甘蔗(うぎ)噛(くゎ)しゃ 心配(しわ)じゃ
(囃子)スラーヨーイヨーイ
甘蔗(うぎ)ぬ生(なま)噛(くゎ)しゃスラヤーヌヤー 罪札(ばんちゃ)はきゅりよ
トコヤヌ スラヤーヌ
バイドゥガ ジュイジュイ

8
心配(しわ)じゃ物思(むぬむぇ)じゃ 砂糖(すぃた)焚(た)きゃ 心配(しわ)じゃ
(囃子)スラーヨーイヨーイ
砂糖(すぃた)ぬやしゃ焚(だ)きスラヤーヌヤー
罪札(ばんちゃ)はきゅりよ
トコヤヌ スラヤーヌ
バイドゥガ ジュイジュイ

9
かしがでぃ しゅうてぃ 誰(た)が為(たむぃ) なりゅり
大和いちょぎん きりゃんきゃぬ 為(たむぃ)どぅ なりゅり

10
舟ぬ艫(とも)なん 美人(きゅらむん)ば 乗すぃてぃ
思(うも)い 青年(ねせ)衆(きゃ)に 舵取らそ

11
なあきゃ家(や)も わきゃ家(や)も 門松 立てぃてぃ
今年(くとぅし) 果報事(かふぐとぅ) 共(とぅも)に 願(ねぃが)お

12
黒鉄(くるかねぃ)火箸(ひばし)や むじきろ さねきぃろ
愛(かな)しゃる 縁(いん)ぐゎぬ 切りなりゅむい

【意味】

※1 心配なことだ。糸くりの仕事は本当に心配だ。糸が切れたら結ぶことは難しい。
※2 心配なことだ。糸くりの仕事は本当に心配だ。糸が切れたらどうしようか物思いだ。
※3 糸は切れると繋ぐことができるが、人と人との心が離れると、よりを戻すことは難しくてできない。
※4 糸を繰らせて一番上手なのは実定兄でしょう。二番はやはり千代姉さん。
※5 糸を繰るのであれば。もっと上等の糸を繰らせてください、そのような質の悪い繭では繰れません。
※6 心配です。砂糖キビの末まで切ると砂糖の出来が悪いので役人に罪の板をはかされる
※7 心配です。砂糖キビの半絞りは砂糖の出来が少ないので、役人に罪の板をはかされる
※8
※9 こんなにまで働いて誰のためになるのでしょうか。きれいな身なりの本土の役人の為になるだけです。
※10 舟の後ろの方には若いきれいな娘さんたちを乗せて、好きな青年達に舟の運転を任せて、行きましょう。
※11 貴方の家も私の家もお正月には門松を立てテて祝い、今年も最良の年でありますよう、お互いに祈願しましょう。
※12 火箸は必ず、よじれていますが愛する二人の心はどんなことがあっても切れません

【解説】

名瀬の旧墓地の所に観音寺があり、その近くには薩摩藩の糸繰り所があった。
そこで各集落から上納の糸を集め、糸を繰ったが、
その時の厳しい労働事情を歌っている。糸ではなく、さとうきびの労働を唄った歌詞もあり、その場合は
「ウギ刈り節」「心配(しわ)じゃ節」とも言われる。




稲すり節

【歌詞】

さー いにすりすりよ あわ ゆれゆれよ
1
今年(くとぅし)世(ゆ)や 変わてぃ 稲(いね) 粟(あわ)ぬできて

2
何石ぬ米(くぅみ)も 選(す)てぃどぅ ひならしゅる ※何石の米も精米すれば減らすことができる

3
きばてぃ すりすり うなりんきゃ しきゅま かめらしゅんど

4
今年(くとぅし)年(どぅし)かなし 果報(かふ)な 年かなし

5
道ぬ ささくさむぅ まくぅみ なりゅり

6
粟(あわ)ぬ すらりゅみ くぅみどぅ すらりゅり

7
きばてぃ すりすり うなりんきゃ 鳥ぬ 米(くぅみ) 噛(かみ)ゅんど

8
今年(くとぅし) ゆや ちゅくら やねぃや また たくら

9
来年(やにぃ)ぬ いねがなし あぶし まくら

10
今日(きゅう)ぬ ほこらしゃや いてぃよりも まさり

【収録】

〈COLEZO!〉奄美 沖縄 島唄のすべて




正月着物

【歌詞】

1
ヤーレン正月着物(ぎん)な
破(や)れ着物着ちも
(スラヨイヨイ)
石良(いしゃら)の
美人(きゅらむん)貰(むろ)てぃ 給れ
ヤーレンショーライ

2
ヤーレン向こ道から
雨傘破りゃぬ参(いも)ゆん
(スラヨイヨイ)
吾ん貰れ (わんむれ)ぐゎや あらんかやよ
ヤーレンショーライ

3
ヤーレン梅千代小母(あんま)が
付け(てぃき)しゅん付け (てぃき)しゅん ち参(いも)ゆん
(スラヨイヨイ)
倦(あぐ)ましゃあたんてぃむ
行きゃんばなりゅめ
ヤーレンショーラ イ

4
ヤーレン 黒金(くるがま) 火箸(ひばし)や
むじきりょ さねきりょ しゅんてぃ
(スラヨイヨイー)
か なしゃん 縁(いん)ぐゎや
抜きゃ なりゅめ
ヤーレンショーライ

5
ヤーレン 男(しゅ)がマタ かん御参(いも)いもりゅんちば
(スラヨイヨイー)
櫛(さばき)ばてぃでぃむぃ 水甕(みじぃがみ) 見りぎゃ
ヤーレンショーライ

【意味】

※1
正月の着物に破れた着物を着るくらい辛 抱しても
石原の美人を嫁にもらってください

※2
向こうから、雨傘をかぶった人がやってくる。
あれは、私を嫁にもらいにやって くる人だろう。

※3
うめちよ母さんがお祝いの招待にやって来られる。
たとえ疲れていても行かなければならないだろう。

※4
黒 金の火箸だったらねじ切っても曲げ切っても切り離すことができるkが、
愛しい恋人同士の縁を抜くことはできないだろう。

※5
男衆(ここでは上流階級の人達) 櫛(くし) 水甕(水を入れる容器)