お囃子

【歌詞】
1
アツカラカンカン カキユスィティンニョ
あっからかんかん 掻(カ)き寄(ユ)すぃてぃんにょ

2
イチヤヌカラン ナマヌカランヨー
イチヤヌカラン(息や抜からん)ナマヌカランヨー(今、息を抜いたらいけないよ)。

3
カナシャカナシャ タリユンマカナシャ
愛(カナ)しゃ愛(カナ)しゃ 誰(タ)りゆんま 愛(カナ)しゃ

4
カナシャムチロン タヨリヤネンド
愛(カナ)しゃ勿論(ムチロン) 便(タヨ)りやねんど

5
ガンヨガンヨ スミヨヌガンヨ
蟹(ガン)よ 蟹(ガン)よ 住用の蟹(ガン)よ

6
ガシドガシド ナガイュンガヌシ
がしどがしど 汝(ナ)ガ言(イ)ゅんがねし

7
シマヤイチバン ムライチバンヨ
集落(シマ)や一番(イチバン) 村(ムラ)一番(イチバン)よ

8
ナマヌィセジャガ ヌバイモリュンヨ
今(ナマ)青年(ヌィセ)じゃが 何(ヌ)ば言(イ)もりゅんよ

9
ナナリ、キバリバ、シマイチバンヨ
ななり、気張(キバ)りば、集落(シマ)一番(イチバン)よ

10
ニシカラモチナ ヒギャカラモチナー
西(ニシ)から参(モ)しな 東(ヒギャ)から参(モ)しな

11
ヌガヨナンミャ ウガシヤイモリュン
如何(ヌガ)よ汝(ナ)んみゃ うがしや言(イ)もりゅん

12
ヌガヨナンニャ ガシガデイモリュン
如何(ヌガ)よ汝(ナ)んにゃ がしがでぃ言(イ)もりゅん

13
ハラヨイサ ヨイサヨイヤー
はらよいさ よいさよいやー

14
ハナシモモチロン タヨリモネンド
噂(ハナシ)勿論(ムチロン) 便(タヨ)りもねんど

15
ハナヨハナヨミカンヌハナヨ
花よ花よミカンぬ花よ

16
ムチナティコイコイ カシャナティコイコイ
餅(むち)なてぃ来い来い 柏(カシャ)なてぃ来い来い

17
ヨイサヨイサー ヨイサヨイヤー
よいさよいさ よいさよいやー

18
ヨイサヨイヨイ カタメテヨイヤ
よいさよいよい かためてよいさ

19
ヨイタムンジャ タトエタムンヨー
よう言(イ)うたむんじゃ 例(タト)えたむんよー

20
ワッタリナロナロ チュトゥナラリンニャ
吾(ワッ)二人(タリ)為(ナ)ろ為(ナ)ろ 人(チュ)とぅ為(ナ)らりんな

21
かなしゃかなしゃ たりゆんま かなしゃ  

22
あっからかんかん かきゆすぃてぃんよ   

23
がんよ がんよ すみよぬ がんよ      

24
はなよ はなよ みかんぬ はなよ       

25
がっさん がさむや てぃかでぃや おしぇらん 

26
カンユティイモリー クビダキシンニョ

【意味】
※1 あるものを全部 掻き集めてみよう
※2 息を抜いちゃだめだよ(ちゃんと声を出しなさい)、今、息を抜いてしまったらいけないよ。という意味
※3 愛しい愛しい 誰よりも愛しい
※4 愛しい。(でも)、便りなんかもちろんないのだけれども。
※5 蟹は住用(すみよう:土地の名前)が一番だよ
※6 そうだ!そうだ! あなたの言う通り
※7 集落で一番だ。(いや) 村で一番だ
※8 今、(まだ)、青年なんだ 何を言っているんだ???
※9 もう少し、頑張れば、集落で一番だよ
※10 西から来られたのですか、東から来られたのですか
※11 どうして、あなたは、そんな風に、言うのですか
※12 どうして、あなたは、そこまで、言うのですか
※13 意味不詳
※14 噂でも聞こえてこない。勿論、便りなんかもないよ。
※15 花は蜜柑の花が一番だ
※16 餅になって来たり柏になって来たり(いちゃいちゃしている表現?)
※17 意味不詳
※18 意味不詳
※19 上手く言った物だ、例えた物だ
※20 わたしと二人で一緒に為ろうよ 他の人と一緒に為れるもんか
※21 愛しい愛しい 誰よりも愛しい
※22 あちらからこちらの方へ かき寄せてみよう
※23 蟹(かに)よ蟹よ住用(地名)の蟹よ
※24 花よ花よ蜜柑の花よ
※25 沢山の 蟹は摑んでも摑み切れない
※26 意味不詳




かんつめ節

【歌詞】
1
ハレーイ如何(きや)しがでぃ 愛(かな)しゃる縁(いん)ぐゎば 結(むし)で
ヤーレイー 暮らち暮らさらぬ時やぃ
(スラヨーイヨーイ)
鳥ぐゎむ 通わぬ島行じ 暮らそぃ
ヤーレイー 暮らち暮らさらぬ時やぃ
(スラヨイヨーイ)
鳥ぐゎむ 通わぬ島行じ 暮らそぃ

ナロワイシロワイー
アワレサクティサヤ
カンティミイワカナヨー

2
ハレーかんつめあごぐわが生まれやするな
ヤレー塩(ましゅ)ば摘でなめてよ
(スラヨイヨーイ)
水ぐわば飲(ぬ)で此ぬ世は発(絶た)っちやんち
ヤレー塩(ましゅ)ば摘でなめてよ
(スラヨイヨーイ)
水ぐわば飲でこの世は発(た)っちやんち

ナロワイスロワイ
哀れさ むぞさや
かんつめあごぐわ

3
ハレー女(をなご)ぬ子(くわ)や
きじめんしよんな
ヤレー名柄(ながら)ぬかんつめが
(スラヨイヨーイ)
仕様しざま
見ちゃめ聞ちゃめ
ヤレー名柄ぬかんつめが
仕様しざま
見ちゃめ聞ちゃめ

ナロワイスロワイ
哀れさ むぞさや
かんつめあごぐわ

4
ハレーイかんてぃめ姉(あご)ぐゎや焼内名柄
ヤレーイー岩加那 西や真久慈(まくじ)ぬ
(スラヨイヨーイ)
恋路(くいじ)隔(ひだ)めて思めぬ苦てぃさ
ヤレーイー岩加那 西や真久慈(まくじ)ぬ
(スラヨイヨーイ)
恋路(くいじ)隔(ひだ)めて思めぬ苦てぃさ

習(ナ)ロワイ知(シ)ロワイ 結だる縁グヮヤ
切リリヤナユメ

5
昨夜(ゆぶぃ)がでぃ遊(あし)だるかんつめあごくゎ
明日(あちゃ)が宵(よね)な・なりば
後生(ぐしょ)が道に御袖(みすで)振りゅり

6
岩加那役目(やくみ)に水(みじ)むりゅん時や
金縁綾茶碗なんじ
水(みじ)や流川(はりこ)ぬ中しらこ水

7
かんつめ姉(あご)が 明日(あちゃ)死のしゃん夜(ゆる)や
久慈や下り口(うりぐち) 佐念山なんて
提灯う灯(まち)ぬ 明がりしゅたむんど

【意味】
※1 こんなにまで情けの深い縁を結んで、二人の仲が許されずここで暮らせない時は鳥も通わないような島(あの世)にいって二人暮らそう
※鳥も通わぬ島行きじわったり暮らそぃ とする場合あり。
※2 かんつめの様な悲運な生まれをするな 塩をなめ、水を飲んでこの世を発った 知れば知るほど哀れで無情だ
※最初の「ハレー」が「生まりらばよ加那」と唄う場合あり
※3 女の子は余りひどくいじめるな 名柄(地名)のかんつめの様にむごい死に方をするから
※4 かんつめは焼内の名柄(今の宇検村の集落)岩加那は西の真久慈(今の瀬戸内町の久慈)二人の恋路は隔てられて思いは苦しい
※5 昨夜まで一緒に遊んだかんつめ姉さんは、翌日の夕方はあの世に行って袖を振っている
※6 愛しい岩加那役目に水を差し上げるときは金縁の綾の入った茶碗で、水は清い流れ水の澄んだのを入れてあげる
※愛(かな)しゃる役目・・・の場合あり。
※7 かんつめ姉が明日死ぬという夜に、久慈の下り口にあたる佐念山で提灯のような灯があかがっていたぞ

【解説】

今から200年ほど前、現在の宇検村の名柄の豪農へ隣の須古部落からヤンチュ(奴隷の意味)として、かんつめという美しい娘が買われてきた。
主人は彼女に一目惚れし、仲間の娘たちはかんつめの美しさに嫉妬した。
その頃、久慈村という隣の村に岩加那という青年が村役場の書記として働いていた。
岩加那は仕事で名柄のその豪農の家に立ち寄り、もてなしを受けた。
岩加那は三味線がうまく、唄のうまいかんつめがそれに合わせて唄った。二人は唄を通して相思相愛となり、毎夜のように佐念山で逢っていた。
かんつめに好意を持っていたが、それを果たせない主人と、そんな主人を見て嫉妬していたその妻は
かんつめと岩加那の仲を知り、かんつめを折檻した。ついには燃えた木をかんつめの局部に差し、気絶させた。
それにはさすがに他のヤンチュ仲間も同情するほどひどいものであった。
翌日、山へ仲間と薪を取りに行くように命じられたかんつめは仲間を先に帰し、
岩加那との思い出の場所で首を吊って死んでしまった。
このようないわれから、かんつめ節の唄ができた後も名柄周辺ではこの唄を夜唄うことは避けられていたが、最近になって区長さんが解禁したとかしないとかという話も。
私の知り合いにも今でもこの唄が唄われた後に体調をくずす方がおられたとか、その時に写真に何か写っていたがその写真が見つからないとか、夜はかんつめや、むちゃ加那は唄わないという唄者さんもいたりと唄にまつわる話は様々聞くが、元ちとせなどの唄者によって唄われている。
奄美にはもう1つ同様の話があるが、そちらについては坪山豊さんだけが唄にされている。




徳之島一切節

【歌詞】
1
徳之島亀津にきゅらむんうたんちゅかな
きゅらむんやあたんてん 愛きょうぬねんたんちゅかな

2
徳之島一切節たっきゃりなさらんかや
アケ 二切り(たっきゃり)なさらんかや
<アケ 二切り(たっきゃり)なさらんかや>
一切や加那がたみ 一切や吾んがたみど
アケ 一切や吾が為(たむぃ)どぅ

3
吾二人(わったり)談合くゎしゅて名瀬かちひんぎろや
名瀬や島近きゃさり 鹿児島ひんぎろや

鹿児島近されば 大阪ひんぎろや
大阪島近されば 東京ひんぎろや

東京ちひんぎたん時
あじゃあんま泣かさんかや

あじゃあんま泣かしゅん時
新茶くゎ買(こう)て送ろ

4
岬 とんばらぬ潮鳴り(しゅなり)音聞けば
あわれ吾ん加那が冬旅しみきらんで

5
うとるしゃや うとるしゃや
ゆうびぬ うとるしゃや
赤 ぎっとかんびむんりぬ
わんめーれ なさんちし

6
はやたる一切(ちゅっきゃい)節 二切り(たっきゃり)なさらんかや
一切や加那が為 一切や吾が為(たむぃ)どぅ

7
加那が縁(いん)ぐゎと 吾きや縁ぐゎと
竹(がらん)節なんくみて
竹節に横(ゆく)割れしゅんて 縁ぬ切りなるめ

8
あ がてげぬ島な 吾ん加那一人うちゅち
宵さがいなれば 吾ん加那見ぶしゃ

9
下(く)だい走る水な 桜花浮きて
無蔵が手し取た い 吾きゃが手ぐゎ取たい

【囃子】

本当ぬ話かや

本当かや やくむぃ

【意味】

6 今はやりの一切節を二つに分けることはできないでしょうか。一節は愛しい人のために もう一節は自分のために




意見口説

【歌詞】

口説(くどぅき) 望(ぬず)むか 読(ゆ)でぃうぇせら 吾んが 口説きや
うむぃ さまし しさい ながらく 読でぃ うぇせら

1
先ずや 一番や 命ありぃ命ぬ ありばどぅ
何事む 思うてぃ 居ること なてぃいきゅうり

2
二番や 侍(さむ)れぬ 大元(だいむとぅ)や手習い(てぃならい)学問を
良く習うて 親に孝行 めでぃになる

3
三番 百姓ぬ大元や折り節(うりせつ 物(むん)作り
遅り(うくり)らんごん 朝夕(あさんゆ)油断さんご 働きよ

4
四番や 家(やぁー)むち かん寄(よ)しゅてぃ 夫(おと)良し 妻(とぅじ)良(ゆ)し
和談(わだん)しちゅうてぃ いけんぬ やりくり さんぐとぅに

5
五番や 大世間(うーせけん)ぬ 人見れば 侍(さむれ)も 百姓(ひゃくしょう)も
ぎもいらぬ 誠付きよす 面白さ

6
六番 銭金(じんかね) 集めとぅてぃ 金ぐぁぬありばどぅ
何事(なにぐとぅ)む 思てぃ居る如 なてぃいきゅり

7
七番や 七十(しちじゅう)ぬ 歳(とぅし)なりば 物事様々
思(うむ)ぃ詰めぃて 楽よん好むが 面白さ

8
八番 八十ぬ 歳(とぅし)なりば 八月(はちぐぁつ)八日
とかけて 升(よね)ぬ お祝いするばかり

9
九番や 九十(くんじゅ)ぬ 歳なりば くぁまーが ひきまーが
ひきつれて ひゃくせ おごりゅんが 面白さ

10
十番 じゅうごうぬ だれびとや 昔神が世か
話なし 居たんか居らんかぬ 話無し

まずは とぅてんに 意見口説 老いても若さも
聞てぃ 見しょれ 朝夕 忘らんよう かみしもー




くばぬ葉

【歌詞】
1
ハレー くばぬ葉 葉どありゅる
ハレー もちなし
(スラヨイヨイー)
しぬ美(きょ)らさ ヤイスリー ハイスリ ーヤ
暑ちィさィ
(スラヨイヨイー)
しだましゅる ハレー
玉ぬ団扇ィ

2
ハレー 吾ぬや此島に
ハレー 親 親類(はろじ)
(スラヨイヨイー)
ハレヤー 居らぬヤイスリー ハイスリー・ヤ
吾どぅ加那ィ
(スラヨイヨイー)
愛しゃんしゅん人(ちゅ)どぅ
ハレー 吾親 親類(はろじ)

 




いそ加那【奄美島うた】 / 上野俊英

第二回奄美しまうたのど自慢大会(in 東京)(2011/08/21)




いそ加那

【歌詞】
1
梅仁志主 ヤーレ だかちが いもゆる 梅仁志主
スラガヨーイ ヨーイ 梅仁志主
花生きが ヤーレ いそ加那 墓かち 花生きが
スラガヨーイ ヨーイ 花生きが

2
梅仁志主 だかちが いもゆる 梅仁志主
花呉れが いそ加那 墓いじ 花呉れが

3
あらすぃなよ いそ加那 墓場所(はかばしょ) あらすぃなよ
吾が持(む)たそ 線香(しんこう)とぅよ 花ぐゎや 吾が持たそ

【意味】
※1,2 梅仁志主よ どちらにおいでになりますか?梅仁志主よ 愛しいいそ加那の墓に花を生けに行きます。
※3 荒らすなよ、いそ加那の墓は荒らすなよ 私が供えよう、 線香と花はわたしが供えよう

【収録】

あやはぶらの唄 2,3




上がる陽ぬ春加那

【歌詞】
1
上がる陽ぬ春加那や
ヤレ何処(ダーイ)村ぬ いにがなし (いにがなし)
ヨハレ うま見ちゃむぇ きくじょ加那 てるこ くまゆし (くまゆし)
ヨハレ うま見ちゃむぇ きくじょ加那 てるこ くまゆし (くまゆし)

2
てるこから下りてぃ
ヤレ今日(きゅう)どぅ 三日(みきゃ)なりゅり (三日なりゅり)
ヨハレ 三日(みきゃ)戻り 四日(ゆふぁ)戻り ヤレ しゅん人(ちゅう)どぅ みぶしゃかなしゃ (みぶしゃかなしゃ)
ヨハレ 三日(みきゃ)戻り 四日(ゆふぁ)戻り ヤレ しゅん人(ちゅう)どぅ みぶしゃかなしゃ

【意味】

※1 太陽が昇るように神々しい春加那は、どこの村の稲加那でしょうか。見たことがありますか、きくじょさん、くまゆしさん ※てるこ→でぃ行きょ の場合もあり
※2 山(てるこ)から下りて、今日で三日です。三日戻り、四日山籠もりしているので思いが募ってお目にかかりたいのです。