【AI連載小説】潮風がほどく夏 第22話「台風一過の手」

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最終更新日時: 2026年8月30日

今までのお話

この作品はフィクションです。登場人物・出来事は創作です。実在の人物・団体とは関係ありません。文化・風習の描写には地域差や家庭差があります。

第22話 台風一過の手

翌朝、道には枝や葉が散っていた。集落の人々は自然に集まり、声を掛け合って片づける。透も箒を持ち、知らない男性へ『こっちは僕がやります』と申し出た。

掃除の途中、知らない人から『東京の孫か』と声をかけられた。以前なら徳一の後ろへ隠れたはずだ。透は箒を止め、自分の名前まで名乗った。

凪は遠くから大声で褒めようとして、透に睨まれ口を閉じた。その代わり、すれ違いざまに小さく『やったね』と言う。相手が望む距離を、彼女も覚えてくれていた。

雨宿りの日の目標を思い出し、凪が離れた場所で丸を作る。透はもう、凪が隣にいなくても一言を渡せた。その成長が嬉しく、同時に夏の終わりが近いことが寂しかった。

片づけが終わると、集落の人が冷えた飲み物を配った。透へも『助かった』という声が次々に届く。返事をするうち、挨拶は試験ではなく、作業を一緒に終えた印なのだとわかった。

翌朝も片づけがあるかもしれない。疲れているのに嫌ではなく、自分を待つ役目が島にできた気がした。

次回:第23話へ続く

今までのお話

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